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2014年08月28日 前へ 前へ次へ 次へ

リーマン・ショックから6年、教訓は多い

 リーマン・ショックによる大富豪の没落をテーマにした映画「クィーン・オブ・ベルサイユ」が話題を集めている。総工費100億円を投入してベルサイユ宮殿を模した邸宅の建設に乗り出すが、6割完成したところで世界を揺るがした危機が発生、巨額の負債を抱えるという内容だ▼現代版アメリカンドリームの記録映画として撮影を始めただけに、絶頂から地獄への軌跡にリアリティを感じさせる。この金融危機は一気に世界に広がり、日本は製造業を中心に深刻な打撃を受けた▼日本の実質GDPは2008年1-3月期に530兆円(年率換算)まで膨らんだが、その後4四半期連続で低下した。とりわけリーマン後の10-12月期は前期比3・3%減、09年1-3月期は4・0%減の急降下で、1年間にほぼ50兆円減少した▼バブル経済崩壊からほぼ四半世紀。就職に苦労する若者が多く、格差も広がった。数少ない例外がリーマン直前で、企業は大量採用に動いた。名古屋の上場企業の社長が「入社する意思はないのに、旅行目的で入社試験を受けにくる学生がいる」と憤っていたのを思い出す▼ところが翌年春に入社すると、不況の真っ只中で邪魔者扱い、イバラの道が続いた。企業業績はようやくリーマン前水準が視野に入った。経済危機から6年、学ぶべき教訓は残っている。


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