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自動車は不動の国民産業
経済産業省が2010年に策定した産業構造ビジョンでは、「一本足打法からの脱却」が強調されていた。自動車産業依存から「八ヶ岳型産業構造」への転換を謳い、政策資源を重点配分する戦略5分野を明示した▼インフラ・システム輸出、医療・介護・健康、環境・エネルギー、文化産業、先端分野(宇宙、ロボットなど)の5分野だ。これらを自動車産業なみの成長の柱に育成するのが目標。4年が経過しそれぞれ成果を上げてはいるが、成長の柱に育つにはもうしばらく時間がかかる▼同省は来月、「自動車産業戦略2014」を策定する。いまや国民産業の役割を担っていると位置付け、将来にわたって盤石なものとするための総合的な戦略だという。もちろん政策変更ではなく、重点分野へのテコ入れは緩めない。強い自動車産業をより強固にということだ▼「八ヶ岳型」の字句は見かけなくなった。分かりやすい表現だったが、政権交代のためかもしれない。無味乾燥な文言に終始しがちな役所の文書だが、政策ビジョンには端的で気の利いたスローガンが多い▼さて、ここまで期待感先行の印象が否めないアベノミクス。このあたりで経済の好循環実現への具体的道筋を示せなければ鼎の軽重が問われる。それを実体化するための各府省庁の15年度予算概算要求が、今週末に出揃う。