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2014年08月22日 前へ 前へ次へ 次へ

ゲリラ豪雨対策に貢献するプラ製品

 突発的、局地的に大量の雨をもたらす「ゲリラ豪雨」による災害が、各地で相次いでいる。気象庁ではより精度の高い降雨予測の情報提供を8月から開始した。それでもゲリラ豪雨による大量の雨水が溢れ、大きな被害が懸念される。
 対策の一つとして、雨水を地面に浸透させる方法が考えられる。例えば透水性舗装と呼ばれる道路は、粘度の高い改質アスファルトを使い、粗骨材の割合を増やし空隙率を高めることで、隙間から水を地下に浸透させる。ただこの方法は、空隙に泥や砂がたまるので数年で機能が低下して、大型車が走行すると空隙がつぶれてしまうという課題もあって、改良の余地が残されている。
 戸建て住宅などでは雨水浸透マスや雨水貯留浸透槽を利用してみてはどうだろうか。塩ビ製やポリオレフィン製の商品が各社から販売されている。
 宅地内に設置する塩ビ製雨水マスは、塩ビ管との接着接合が容易で、施工性や耐久性に優れていることから好評を得ている。この雨水マスの底に穴を空け、雨水を地下に浸透させるのが雨水浸透マスで、洪水や地盤沈下防止に効果的として注目されている。下水道本管から雨水や汚水が住宅内の洗面所、トイレなどに逆流してくるのを防止する逆流防止機能タイプも発売されている。
 雨水貯留浸透槽は、駐車場の下などに設置するもので、配管で雨水をその槽に集めて徐々に地下に浸透させる。いずれの方法も水を地下に浸み込ませ、河川に直接流入するのを防ぐことができる。
 雨水浸透マスや雨水貯留浸透槽はかなり広い地域で導入しないと、効果が見込めない。設置しても効果が実感しにくいのも普及促進の妨げとなっている。新築住宅ならハウスメーカーの設計に組み込めば設置しやすいだろうが、既存の戸建て住宅やマンションではなかなか普及しにくいようだ。
 もちろん自治体による支援も必要だ。プラスチック・マスマンホール協会が100市町村を対象に実施した調査によると、自治体の対応はさまざまである。雨水浸透マスの設置工事に要する費用の半分、10万円を限度に助成金を支給するケースもあるなど、導入支援に前向きな自治体もあるという。
 洪水被害の多い地域ほど、戸建て住宅での設置が進んでいるという情報もある。一方で被害の少ない地域では、こうした製品の存在すら知らない人も多いのではないか。メーカーや販売業者、自治体が一体となって、消費者への普及宣伝活動を積極的に進め、導入を加速することも重要だろう。


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