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変革進めるタイ軍政(下)(既報)
燃料や石化 エネ政策見直しへ
今月下旬に暫定首相を決めるタイの暫定議会は、諸政策の見直しを断行する構えだ。政治的にタイ国軍は民主化を否定しておらず、むしろ来年の民政移管に向け10月には憲法起草委員会を立ち上げ、来年7月の新憲法制定と10月の総選挙実施の青写真を描く。経済面では国営企業改革やエネルギー政策の見直しなどを検討課題に挙げる。国営企業改革ではPTTのパンプリー会長を解任させるなど、タクシン派幹部への論功行賞的な人事に厳しくあたる動きも出てきた。
※LPG使用に批判
エネルギー政策の見直しは検討段階にある。NCPOは元議員、国営石油会社PTT、石油・ガス専門家、非政府組織(NGO)らとクーデター以降に会合を重ね、主に石油・ガスなどの燃料価格制度、石化製品の価格設定、新規の油田・ガス田開発事業の3つを俎上に載せている。
タイは屋台をはじめ燃料に液化石油ガス(LPG)を使用する文化が定着しているが、タクシン派政権時代に石油化学産業が一部優先してLPGを使用できる制度を定め実行に移している。産業の高度化につながるとして認められたが、これに対し一部の会合出席者から「一般家庭に優先して石化産業がLPGを使用できる現行制度は合理的根拠がなく、また天然ガスの供給不足の一因ともなっている」と批判を受けているという。
また、石化製品の価格設定の見直しの可能性があるなど、化学産業にとって逆風ともいえる事態が相次ぎそうだ。しかし、いずれもタイで産出される資源の使用を前提とするなど、ガスや原油の純輸入国に転じている実態と乖離している。タイの石化産業は毎年3000万トン近い製品を生産、主要な輸出品目に成長し過去10年間、自動車産業と並びタイ経済の牽引役となってきた。NCPOや暫定国会がどのような判断を下すのか注目が集まる。
※違いを乗り越えて
タイの1人当たりGDPは5000ドルを超え、6700万人を数える人口は中間層の増加と相まって一大市場を創出している。さらに陸のASEAN(東南アジア諸国連合)の中心国として、さらなる経済発展を期待する声は海外からも根強い。
民主主義に目覚めた地方を中心とする低所得者層を基盤とするタクシン派と、エリート層や中高所得者層を基盤とする反タクシン派の溝は深い。しかし、国民和解イベントに参加し演説した一般女性が「幸せを取り戻すには国民全体が違いや格差を乗り越えなければ今までと変わらない」と訴えたように、険しい道のりを国民自ら乗り越えられるかがカギとなるだろう。
(渡邉康広)
(了)
【写真説明】国民和解イベントで警備にあたる兵士