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宝塚100周年に学ぶこと
何事も現場に行って見なければ、その魅力は分からない。スポーツもショービジネスも、テレビで観戦したり人から話を聞かされたりするだけでは、本当のファンにはならない▼4月に創立100年を迎える宝塚歌劇もそうだろう。ときどきテレビ中継しているが、「なぜ男装? これのどこが面白い?」と首をかしげる人も少なくなさそうだ。ところが、実物を見ると"はなまる"のである▼この宝塚、もともとは阪急東宝グループ創始者の小林一三が、三越少年音楽隊に着想を得て宝塚新温泉に創設したのが始まり。それから一世紀。輩出したスターは枚挙にいとまがない▼大ヒット作『ベルサイユのばら』でアンドレやオスカルを演じた榛名由梨さんと一路真輝さんを、別々の機会に食事の場で見かけたことがある。存在感は並大抵ではなかったが、なのに偉ぶらず周りに気を遣っていた謙虚な姿が印象的だった。長く続いている人気の一つの理由だろう。音楽学校での厳しい"しつけ"が後々まで生きてくる▼脚本・演出家も自前で育成してきたことも大きい。過酷なまでのスターシステムや「花」や「雪」など組に分け互いに競わせるなど、競争の原理も巧みに取り入れている。伝統と人気にあぐらをかかず、人の育成と活性化に徹する。ロングセラーの典型として、参考にすべき点は多い。