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石化再生シナリオを提示する議論を
半世紀以上の歴史を積み重ねてきた日本の石油化学産業は、これまで何度も不況に遭遇し、設備廃棄や販売体制の集約化など構造改善を実施してきた。現在、直面している課題は、内需の伸びが見込めないなかで、シェールガス革命による米国石化の復活、生産・需要が急激に拡大している中国の影響である。これらを的確に予測して、石化産業の競争力と収益力の立て直しが迫られている。
経済産業省は石化企業と有職者による石化産業の研究会を設置した。第1回会合では、北米のシェールガス系石化の新増設動向、日本に与える影響を議論した。第2回会合では、年2000万トンのエチレン生産が目前に迫った中国の石化産業を取り上げる。とりわけ、石炭ベースの石化設備の競争力で意見交換を行うという。
これまでも、サウジアラビアなど海外の石化プロジェクトの影響が懸念されたことはあった。しかし、世界規模で石化製品の需要が成長を続けたことで、海外圧力に直撃されることはなかった。石化の構造問題は、ポリオレフィンなど国内の過当競争を回避することに軸足を置いて対策が進められた。
2013年のエチレン生産は、前年の設備トラブルの反動増や景気回復の追い風を受けて、3年ぶりに前年比プラスとなる約670万トンに回復した。一方で、3基のエチレン設備停止が発表され、現状の760万トン程度の実生産能力は過剰という認識が定着している。
国内の石化製品需要は頭打ちが鮮明になっている。最も高い成長が見込まれていたポリプロピレンでさえ工業用需要は落ち込み、包装用は輸入品の増加で生産はジリ貧である。高付加価値追求型の事業モデルはコスト高となって利益を圧迫しており、ポリオレフィン事業再構築の方策は描き切れていない。
石化業界にはエチレン換算で内需500万トン、輸出を含めて600万トンのエチレン生産は可能という見方がある。研究会では海外影響を見極め、日本の競争力を精査して石化製品の需給シナリオを策定することを考えている。競争力を維持しながら、600万トン程度の国内生産が果たして可能か、十分に議論して業界の共通認識を示してもらいたい。
石化産業はプラスチック加工、ファインケミカルなど幅広い化学業界に原料を供給している。わが国化学産業の出荷額は約40兆円、高い付加価値額に特徴がある。これらの産業では競争力のある原料を安定的に確保しないと企業存続の基盤を失う。自動車に代表される組み立て型産業にとっても、石化の競争力が国際競争を支える。