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楽観せず需要動向の慎重な見極めを
化学企業の2013年度上期業績は総じて明るさが戻った。輸出が占める割合が高い企業は円安による恩恵を受け、中国など新興国需要が鈍化するなかにあって、自動車産業を中心に北米市場が立ち直り、関連需要は上向いた。今後も「アベノミクス」効果による回復期待感は一層強まることだろう。ただ、住宅関連などの好調は来春からの消費増税を控えた駆け込み需要という要因が大きく、決して楽観できる状況ではない。慎重に見極める必要がある。
総合化学、ファイン・スペシャリティケミカル企業の上期業績は収益改善が顕著だった。成長市場であるスマートフォンやタブレット型端末向けに材料を供給する企業は引き続き収益を拡大させたほか、円安が大きく寄与したところも多かった。新興国景気や原燃料価格の上昇を懸念する声もあるなかで、多くの企業は上期に業績改善を果たし、通期業績の上方修正も相次いだ。
一方で、来春の8%、さらに翌年から10%が予定される消費増税を控え、駆け込み需要はさらに加速することが予想される。消費増税はデフレ脱却をより現実的なものにするとの見方もあるが、増税前の需要が続くとは考えにくい。需要が落ち込めばデフレに逆戻りするとの懸念すらある。さらに"スマホ景気もあと2年"と指摘されるなか、関連企業は決して楽観できない状況が続くことになる。
これらの懸念が現実となっても対応できる体力をつけておく必要がある。このためには、常に次を見据えた展開が不可欠であり、市場が求める製品を提供し続けることである。
すでに競争は始まっている。一つのターゲットは20年開催が決まった東京オリンピック。安倍首相は「デフレ脱却の起爆剤」と位置付け、一段の景気回復を加速させたい考えであり、企業も間違いなく増える関連需要を取り込む努力が必要だ。遅れている東日本大震災にともなう復興需要についても本格的な実行が期待される。
企業はこぞってライフサイエンス、グリーンテクノロジーを標榜し、成長産業に位置付けた事業戦略を打ち出している。時代の流れは明確である一方で、同じ市場を狙った競争も激しくなるだろう。
ここでは言うまでもなく、より差別化・高機能化を図り勝ち抜いていくしかない。とくに高付加価値な素材・材料を提供するファイン・スペシャリティケミカル企業においては、今後の需要動向を迅速・的確かつ慎重に見極めることが必要だ。そのうえで、より求められるであろう付加価値を先取りしていく努力が今以上に重要となる。