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賃上げは可能か? 問われる成長戦略の実効性
グローバル資本主義が台頭する中で、"4つの労働者階級"(経済学者の浜矩子氏)ができたという。1番目は正社員、2番目が期間工や派遣社員、3番目が外国人労働者、そして4番目が就職難民。これによって"賃金の下方柔軟性"が進んだ▼単純労働の内容は、日本人でも中国人やインド人など誰でもできるものになっている。『人間の叡智』の中で佐藤優氏は、不況や雇用の問題は日本人の賃金が中国人と同じレベルまでに下がらないと解決しないと見通している。グローバル資本主義の中で日本など先進国の賃金は下がらざるを得ないというわけだ▼こういう情勢の中で、日本政府は経済界に賃上げを求めている。果たして妥当か。NHKが主要企業100社に行った調査によると、賃上げを検討している企業は44社に達したが、ベースアップを検討している企業は8社にとどまった。賃金の底上げには慎重な姿勢を崩していない▼ベアを実施すると、将来にわたり会社側の負担が増える。あるエコノミストは、「多くの企業は中長期的に日本経済が回復し、収益が改善していくことへの確信を持てないでいる」と原因を分析している▼加えて消費増税である。経済への冷水効果を心配し、慎重になるのはやむを得ないだろう。政府の成長戦略の実効性がますます問われる。