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2013年04月12日 前へ 前へ次へ 次へ

既視感を感じる化学企業の新規事業展開

 買収を通じて医薬事業領域への化学企業の進出、拡大が相次いでいる。500億円を超える大型案件も複数ある。石油化学を中心に国内市場の成熟化が背景にあり、新しい成長エンジンを医薬品だけではなく、高齢化社会で多様なニーズが広がるメディカル事業領域に求めようとしていることは明らかだ▼成長分野に投資する。事業をシフトする。経営としては当然だが、長い間化学産業を見てきた目には、既視感に襲われることもある。バイオ、新素材、電子が「3種の神器」とされ、多くの化学企業で経営計画の核をなした時代があった。成功した例もあるが、失敗して撤退したケースも多かった。何故、いつも横並びなのかという疑問が既視感を強くする▼目を海外に向けてみよう。デュポンが種子と農薬を軸とした農業事業に大きく舵を切って数年になるが、今や同社の稼ぎ頭だ。世界最大の化学会社BASFは化学事業の量的、質的、地域的拡大を進める。ダウ・ケミカルは北米限定型である石油化学の市場密着型展開を加速している▼欧米大手化学企業に共通するのはわが道を行くことだ。日本の化学企業はどうだろう。必ずしも、わが道が成功をもたらすとは限らない。だが、資源ブームの時代に石油事業を売り、種子に賭けたデュポンのような大胆さも必要な時代ではないか。


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