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【連載(下)】日やけ止め市場 「PA++++」表示で成長に弾み
[追い上げる日本勢]
使用感との両立に工夫
ロレアルが有機系の紫外線吸収剤に強みを持つ一方、日本の化粧品メーカーは無機系の紫外線散乱剤との併用が目立つ。吸収剤は透明性に優れ紫外線防御効果が高い一方、多量に配合するとベタついてしまう。散乱剤は耐水性・耐久性がある一方、多量に配合すると白く浮きキシキシしてしまう。PA++++クラスの紫外線防御効果を持たせる場合、使用感との両立が課題となる。
※酸化亜鉛で高効果※
資生堂は1999年に高いUVA・UVB防御効果を持ちながら、透明性にも優れた花びら状酸化亜鉛を開発。続いて酸化亜鉛の2倍近い防御力を持ち、少量で効果を発揮する吸収剤「パーフェクトUVブロック」を開発し07年に厚生労働省から認可を取得した。さらに、同成分に特殊なコーティングを施した「同α」を2月発売の新「アネッサ」シリーズに採用。保湿成分中への配合が可能となり、肌の緻密性が増した。新旧双方のシナジーにより、防御機能と使用感が一層向上した。
カネボウ化粧品は独自の「深層部ダメージUVバリア技術」(ADVAN)とウオーターベース処方で高機能と使用感を両立させた。ADVANは独自の薄板状酸化亜鉛による紫外線防御技術。高いUVA防御機能を持ち持続性に優れる。また、きしみや白さを低減し、高い透明性と使用感、保湿効果も有する。ウオーターベース処方では独自の配合比率によって、親油性の紫外線防御成分(吸収剤・散乱剤)を少ない油の中に詰め込むことで、みずみずしい感触と高機能を両立させた。これらの技術は3月発売の「アリィー」などの新製品に生かされている。
※油分使用量を抑制※
コーセーはUVA防御に優れた吸収剤としてトリアジン誘導体に着目した。ジカプリン酸プロピレングリコールなど数種を組み合わせた少量の油剤で完全に溶解。また、大豆フィトステロール誘導体で安定かつ均一に乳化することに成功した。油分の使用量を最低限に抑えたことで、高機能と使用感を両立させた。一方、散乱剤では酸化亜鉛の水にも油にも溶けず凝集を引き起こしやすい問題を、ナノレベルでシリコーン系の表面処理を施すことで解決した。乳液への安定的配合に成功し、アンチエイジング効果も発揮する日やけ止め乳液「インフィニティ ディーププロテクション UV」の開発につなげた。
ポーラの薬用美白美容液「ホワイティシモ UVブロック シールドホワイト」は、PA++++でありながら医薬部外品とし差別化を図った。同社は伝統的に吸収剤フリー処方で展開してきたため、散乱剤の分散技術に長ける。吸収剤も併用することで後肌の感触を向上させ、高機能と使用感を両立している。
※カテゴリー拡大へ※
新基準の開始は年間を通じたケアが必要なUVAに対する認識を消費者に広め、市場拡大につながるだろう。一方でポーラのように美白機能を付加する例に加え、ノエビアはファンデーションにPA++++効果を持たせるなど、日やけ止めというカテゴリーの変化・拡大が生じている。このような動きは業界内で相次ぐとみられ、市場拡大に拍車をかけそうだ。
(了)
【写真】ポーラ「ホワイティシモ UVブロック シールドホワイト」