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野球、サッカー、研究者のさまざまな海外移籍
米球界で活躍した松井秀喜選手が引退した。評論家の豊田泰光氏は、これを区切りに「通用するかどうかという尺度でメジャーに挑戦する時代に終止符を打ちたい」と説く(17日付日経)。多球団化が進んだ今のメジャーは選手層が薄い。定位置取りで満足するくらいなら「行かない勇気」をとの注文だ▼もちろん偏狭な日本至上主義ではない。"是非もらい"がかかったり、タイトルを取る野心と実力が備わっていないなら、「日本にいるべし」である。有力選手の相次ぐ米国流出を懸念する声は、この世代の球界OBに根強い▼サッカーは少し事情が違う。欧州各国のリーグに所属する日本人は優に30人超。大半は20代前半、何人かは10代で海を渡った。ホンダ、ナガトモ、カガワなどが欧州で評価を高めた。海外で磨いた実力は代表チームの底上げにつながる▼さて、科学者、研究者の海外移籍事情はどうだろう。これも一様には語れまいが、よりよい研究環境を求めて日本を出るケースが、いまも昔も多いのだと聞く▼新政権は「人からコンクリート」と評されるのも臆さず、公共投資に手厚い予算を組む。ならばコンクリートの内側が重要になる。研究環境の整備・拡充に予算を重点配分することだ。「頭脳流出防止」では物足りない。海外の頭脳を日本に呼び込むという気概が必要だろう。