2013年1月の記事を読む
2012年12月の記事を読む
2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む
【2013 挑戦】住友化学 十倉雅和社長
事業創出・世界展開 両輪に
▼...今年の環境認識は
「個々にみれば明るい兆しもみえ始めている。地域別にも総じて昨年より悪くなることはなく、底は打ったと思う。ただ、好調だった11年前半のレベルに戻るところまではみえていない」
▼...次期中計の骨子は
「10年の計で進めてきた『石化のラービグ計画』『ライフサイエンスのM&Aによる拡大』『情報電子材料をはじめとする新規事業の育成』の3大事業の集大成と刈り取りが1つ。もう1つは財務体質の改善。有利子負債を3年間で9000億円に圧縮する。ラービグのフェーズ2への投資もありタフな目標だが、何としても達成する」
▼...国内石化の構造改革をどう進めますか
「経済環境は元に戻らないとの前提に立つことが必要。米シェールガスもアジア市場に少なからぬ影響を及ぼすことになろう。国内石化産業の構造改革は避けられない。定期修理は4年に1回で、当社の千葉は次が15年。その次の19年では遅い。誘導品のあり方、近隣の会社との調整など具体策を詰めていく」
▼...情報電子材料はどうですか
「投資競争の時代から技術勝負の時代が来た。われわれには良い時代になった。薄型テレビ部材は生産性向上のための技術力で競争優位を保てる。需要が拡大しているタブレット、スマートフォン向けは高精細、広視野角、防水性などの高性能が要求される。いずれも世界で数社しか対応できない」
▼...新規事業の見通しは
「環境・エネルギー、情報通信技術(ICT)分野ではディーゼル車用すす除去フィルター(DPF)、有機EL照明・ディスプレイ、パワー半導体用エピウエハー、CO2分離装置などを対象に、15年で売上高1500億円程度の事業創出を目指す。20年時点では有機薄膜太陽電池、有機半導体、リチウムイオン2次電池用材料などを加え、3000億〜4000億円規模に拡大する」
「ライフサイエンスは大日本住友製薬によるセプラコア(現サノビオン)買収で米国市場を切り開いた。非定型抗精神病薬の『ラツーダ』は13年で3億ドル、中期的には7〜8億ドルを期待している。また、米国のボストン・バイオメディカル(BBI)を買収した。世界初のがんの幹細胞に効く薬を開発中で、早ければ15年に上市する。農薬関連ではポストハーベスト分野にも参入し、川下への展開を通じ事業の付加価値を高めていく」
▼...今年のキーワードは
「『イノベーション』と『グローバル化』だ。総合化学の強みを生かし環境・エネルギー、ライフサイエンス、ICTの注力3分野で新規事業創出を加速する。事業を広く国内外に展開し、利益を還流させ付加価値を生み続けることが肝要で、グローバル展開の深化を緩めない。国際的な競争条件の確保など、政府の政策にも期待したい」
(佐藤豊)
●記者のから一言
総合化学企業の王道を歩んできた住友化学。次期中計ではその強みを堅持しながらも、世界経済の構造変化に対応した抜本的な改革に挑む。社長として今年3年目を迎える十倉氏は、「いま起きている変化は生易しいものでない。肝は据わっている」と改革に強い意志を示す。とくに国内の石化再編は「自分だけが有利、では通らない。最後はトップが腹を決めて決断する」と、リーダーシップを発揮する決意だ。