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米シェールオイル増産 世界の石油流通変える
ナイジェリア産 対米輸出が半減
イラン制裁で代替需要 インド、欧州に向かう
米国のシェールオイル生産の拡大が原油トレードの流れを変えている。「性質が似たナイジェリア産の軽質低硫黄原油の対米輸出が大きく減少する一方で、イラン産原油の代替品としてインドや欧州に向かっている」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構・竹原美佳氏)という。イランへの経済制裁が解除されることになれば需要減少が表面化することになる。
※国産増え輸入減少※
米エネルギー情報局(EIA)によると、2012年のシェールオイルの生産量は日量200万バーレル。前年から同78万バーレル拡大し、これが牽引役となって生産量全体は同67万バーレルほど増加するとみられている。国産原油の増加により輸入量が減少しており、その影響を最も受けたのがナイジェリア産原油だ。
ナイジェリア産原油は軽質で硫黄分が少ないシェールオイルと性質が似ている。このため1ー9月の輸入量は日量48万バーレルと、前年同期の同88万バーレルから半減した。
※米は最大の輸出先※
ナイジェリアにとって米国は最大の原油輸出相手国で、11年は全輸出量の4割を出荷していた。米国向け需要の減少はナイジェリアにとって大きな痛手となったはずだが、今年に限ってはイランへの経済制裁が味方した。イラン産原油も軽質低硫黄を特徴としており、その代替品としてナイジェリア産原油が欧州やインドへ向かうことになったためだ。
今年初めに米国がイラン産原油の輸入国に対し削減を要求。7月には欧州連合(EU)加盟国が輸入禁止を決定するなど受け入れの動きが広がり、イランの原油輸出量は前年の水準である日量110万バーレルから半減しているとみられている。
米国への輸出減をイラン産原油の市場であった欧州やインドへの出荷増で補ったナイジェリアだが、イランへの経済制裁が解除された場合、ナイジェリアは米国需要減少のリスクに直面することになる。
※中国勢が権益確保※
こうしたなか、ナイジェリアに接近しているのが中国。11月に中国石化(SINOPEC)はナイジェリアの海上鉱区「ウサン」の20%権益をトタルから買収した。また、中国海洋石油総公司(CNOOC)は同油田の20%権益を持つネクセンの買収を進めている。
米国のシェールオイル生産量は、20年には日量280万バーレルと12年の見通しから同80万バーレルの上積みとなる見通し。一方、ナイジェリアも11年に日量246万バーレルだった生産量を20年に同400万バーレルに引き上げる目標を掲げており、アフリカで存在感を高める中国も絡んでシェールオイル増産の波紋はさらに広がっていきそうだ。
【写真説明】米国のシェールオイル増産によって、性質が似ているナイジェリア産の対米輸出が減少している