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広がる素材も含めた化学の日韓連携
先ごろ東京で開催された「韓国投資環境説明会」で、知識経済部の尹次官は韓国経済の4つの強さをアピールした。まず、サムスンに代表される世界規模の大企業の存在。次に知的財産保護や電力インフラの整備、第3に世界に広がった自由貿易協定による輸出競争力、さらに外国の投資企業に対するきめ細かな支援策に胸を張った。
日本の製造業が六重苦問題に苦労していることを尻目に、韓国企業は成長を続けている。財閥依存、格差拡大など成長の負の側面も指摘されてきたが、今年の経済成長は、世界経済減速によって過去2年に比較するとスローダウンしているものの、2%台を維持できそうだ。
世界規模で事業を展開する財閥企業向けに、日本の化学企業は韓国投資を拡大してきた。とくに半導体、液晶パネルなどエレクトロニクス産業では、日本企業の不振と対照的に韓国企業の躍進が続き、高機能部材を中心に韓国投資が拡大している。投資範囲も、当初の最終工程から基幹製品に広がり、さらに技術開発部門へと踏み込んでいる。さらにリチウムイオン2次電池や太陽電池など次世代エネルギー・環境関連事業、自動車関連部材などでも投資の検討する企業も増えている。
この背景に、最終製品で競争力を高めている韓国産業にとって、その部品や材料の供給体制の整備が遅れ、日本企業に依存せざるを得ない現状がある。高い技術力を持ち、きめ細かなサービスを提供する日本の部材企業は、韓国の電機産業にとって不可欠という"ウィン・ウィン"の関係になっている。
持続的な経済発展に向け、韓国政府も積極的に日本企業を誘致に動く理由だろう。日本企業も韓国投資は中国に比較してリスクは小さいという判断がある。日韓両国で新政権が動きだすなかで、竹島問題など政治的リスクはあるが、高機能素材を中心に日韓連携の構図を大きく変化することはなさそうだ。
化学産業の日韓連携は、石油化学を中心とする素材製品にも広がる可能性がある。すでにパラキシレン(PX)などの共同投資が具体化しているが、今後は世界規模で地殻変動が予想されるエチレン系も対象となろう。世界最大の石化製品の輸入国である中国の自給化が進む一方、シェールガスを含めたエタン系設備の新増設はポリエチレンなどの供給過剰を招く。
日本は国内需要に応じた設備能力へのスリム化が始まっているが、圧倒的に輸出に依存する韓国でも過剰設備問題が顕在化しそうだ。その構造改革、さらに原料ナフサの共同調達などで日韓連携による推進も予想される時代を迎えている。