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2012年11月22日 前へ 前へ次へ 次へ

バイエル新製品に感じるドイツ化学の底力

 ユーロ圏の不況は世界経済に影を落としているが、ドイツはこの厳しい環境下で健闘している。今年のユーロ圏の実質GDPは0・5%減が予想されるなか、ドイツは0・8%成長を見込む。足元の7-9月期も前期比0・2%増と底堅い▼中小企業も含めた産業競争力が支えるドイツ経済の実力を考えると、ユーロ安の追い風も受けているだろう。このなかで化学工業の存在感は無視できない。売上高は中国、米国、日本に次いで4位だが、輸出になると世界トップだ。医薬品など付加価値の高い製品で競争力を維持している産業構造を示している▼先週、日独産業フォーラム「化学産業の新時代」が東京で開催された。そこで化学は持続可能な発展を牽引する産業だと改めて感じた。同時に、日独の化学関係者が協調と競争による切磋琢磨を行い、新たなイノベーション創出を期待したい▼このフォーラムで発表されたバイエル マテリアルサイエンスの建造物の簡易耐震システムが気になった。使用する素材はガラス繊維織物と接着剤で、施工も比較的容易という。目的は倒壊防止ではない。倒壊までの時間を稼ぎ、死傷者を減らす効果である▼必ずしもハイテクではないが、ニーズから生まれた。"世界のバイエル"が開発したことにドイツの化学の柔軟な発想、底力を感じさせる。


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