2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む
実効あるアジア低炭素化支援を期待
今月26日からカタールのドーハで「国連気候変動枠組み条約第回締約国会議(COP18)」が行われる。衆院解散・総選挙に踏み切ったことで、日本政府は責任ある温室効果ガス(GHG)削減に向けた取り組みを表明することは一段と難しくなった。原発の位置づけを中心としたエネルギー・環境戦略の再構築は、新政権の重要課題の一つとして先送りされることになったが、GHG削減に向けた国際連携や途上国支援は着実に進める必要がある。
地球温暖化対策の目標として掲げられているのが、2050年までに世界全体のGHG排出量を90年比で半減させることだ。一方、日本政府は09年に鳩山元首相が打ち出した20年までに90年比25%削減を国際公約にしている。この国際公約は原発事故を契機に断念せざるを得ない事態に陥っているが、COP18では修正を見送り、交渉に参加する方針である。
しかし、世界の50年GHG排出量を半減させるという目標に関しては、先進工業国として主導的取り組むことが迫られている。昨年のCOP17では、「世界低炭素成長ビジョン」を提唱して、国際連携による施策を着実に実行することを表明した。とりわけ重要になっているのは、アジアの低炭素化に向けた連携、支援事業である。
アジアは10年時点で、世界の人口の55%を占め、名目GDPは25%、CO2排出量は40%に達している。50年に向けて経済成長は年率3-4%が予想され、世界の人口は90億人となりアジアが最も増加することになる。エネルギー消費は急増し、大幅なCO2排出量の増加は避けられない。このアジアのGHGをいかに抑制するかは、世界の持続的発展を左右するといっても過言ではないだろう。
国立環境研究所はアジアの研究者と協力して、アジアの低炭素化実現に向けたロードマップや施策を立案に取り組んできた。このほど、交通、資源利用、建築物、バイオマス、エネルギーシステム、農業・畜産などの具体的課題や解決の方策を示すともに、技術・資金やガバナンスのあり方を提案した。日本の経験、技術力が生かせるテーマも多く、政策として具体化してもらいたい。
ただアジアの政治、経済、社会の多様性を考えると、プロジェクトとして立ち上げることに課題も多い。低炭素化が最も迫られているのは中国、インドだろうが、これまでのGHG削減交渉では溝が大きいだけに、政策対話などを通じた粘り強い交渉が必要だ。各国のエネルギー政策や経済政策と調和を図りながら、いかにリーダーシップを確保するかが問われている。