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2012年10月29日 前へ 前へ次へ 次へ

断ち切れない電力問題の連鎖

 明後日で10月が終わる。5月からの6カ月間、ほとんどネクタイを締めなかった。クールビズはノーネクタイ運動とは違うが、ビジネスシーンで上着とネクタイを着用しなくても許されることの恩恵を、ありがたく享受してきた▼月が替わると、今度はいきなりウォームビズである。室温20度を目処にしましょう。エネルギーの使い方を見直し、ビジネス・ライフスタイルを変革しましょう。毎年そんな文言で啓蒙されるが、何をすればいいのかいま一つ分かりにくい▼期間は来年3月末まで。クールビズは、以前は6月から9月までだった。震災後に節電対策のためコアの4カ月をスーパーに格上げし、前後1カ月ずつ延ばした。結果として、4月以外の11カ月はいずれかの運動期間となった▼さて、政府の需給検証委員会は先週、今冬の北海道、来夏の全国の電力需給見通しを示した。原発稼働が現状のままでも需要を賄えそうだが、火力発電所のトラブルなどが発生して逼迫する懸念は消えない、概ねそんな内容だ▼同時に公表されたのが原発代替火力の燃料コスト。石油や天然ガス購入費の増加分が、今年度は電力9社の合計で3・2兆円にのぼる。各社の収益を悪化させ、需要家には料金値上げが待ち受ける。受け入れ難いこの連鎖、節電の常態化程度では断ち切れそうにない。


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