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新制度活用し国際標準提案の加速を
国際標準提案の新たなプロセスとして今年度から創設された「トップスタンダード制度」が、早くも成果をあげている。国際電気標準会議(IEC)は今月上旬の年次総会で、日本提案を受けてスマートグリッド分野の蓄電システムに関する新しい専門委員会(TC)の設立を決めた。国際標準化機構(ISO)では、異種材料複合体の特性評価試験方法について、日本提案に沿って国際標準化を進める道筋がつけられた。新制度の積極活用により、日本発の国際標準化がさらに促進されることを期待したい。
経済のグローバル化が進み世界単一市場が形成されるなか、国際標準の獲得は産業の国際競争力に直結するものとなった。このため主要各国は、国策として戦略的に推進する動きを強めている。とりわけ新市場の創出が見込まれる先端分野では、技術開発の初期の段階から国際標準化が強く意識されている。
国際標準は、ISOやIECでの検討手続きを経て発行される。ISOやIECへの新提案は、各国が国内コンセンサスを形成したうえで国ごとに行う仕組みだ。
わが国ではこれまで、単独もしくは複数企業の起案は日本工業標準調査会(JISC)が指定する業界団体で調整することになっていた。時間と労力がかかるうえ、最先端技術が国際提案されにくかったり、中小やベンチャー企業にはハードルが高いという問題もあった。このため、優れた技術が必ずしも事業として成功しなかった。
新制度は、企業などからの提案を業界調整抜きでJISCが審査、政策的判断も織り込んで迅速に国際提案を可能にするバイパスルートである。従来は国際提案まで年単位の時間を要していたが、最短で週単位にまで短縮する狙いだ。従来方式との2本立てで運用する。
IECがTCの設立を決めた蓄電システムは、東芝と日立製作所が提案した。IECにはスマートグリッド関連ですでにのTCがある。19番目で初めて日本が国際幹事となる。遅ればせながらではあるが、作業を主導できる意義は大きい。
ISOが国際標準化の検討を始める異種材料複合体は、新制度活用提案承認の第1号。金属と樹脂をナノテクで接合させる革新的技術は樹脂加工の大成プラスが開発。東ソー、東レ、三井化学とともに新国際標準化提案の準備を進めてきた。この分野でも日本発の国際規格の開発が進むことになる。
2件に続く案件も準備が進められているようだ。わが国標準化戦略の基盤強化につながる新制度を幅広く活用し、産業の国際競争力強化につなげたい。