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2012年10月17日 前へ 前へ次へ 次へ

千葉・銚子を旅する

 海鹿島。あしかじまと読み、ここにある駅は関東地方最東端に位置する。「復活の濡れ煎餅」で話題を集めた銚子電鉄の無人駅だ。竹久夢二や高浜虚子などの文学碑も多く風光明媚な土地である。そぞろ歩いていると、三菱化学の寮もあった▼二駅隣りは、太平洋に突出する岬と灯台で有名な犬吠。そこから緩やかな坂をのぼって10分ほど。「地球の丸く見える丘展望館」がある。ネーミングそのまま、360度の眺望のうち330度が海。水平線だ。"地球は丸い"を目の当たりにできる▼ぐるりを眺めながら、由なし事を考える。北を見れば、大河利根川の先に鹿島臨海コンビナートの煙突。エチレン設備1基が14年に停止する。日本の石化産業の行く末はいかに▼西は風力発電の風車が立ち並ぶ屏風ヶ浦から九十九里浜まで見渡すことができる。風車は、1回転でどれくらいの電気を生み出すのだろう。あんなにゆっくり回っていて大丈夫なのか。素人の疑問は膨れあがる▼東に目を転ずれば、茫茫たる太平洋。視界の遥か先には大統領選間近のアメリカがある。日本との関係では、オスプレイ配備にからみ今なお物議を醸す。しかし尖閣をめぐる日中問題では、結局は頼りにしなければならないかもしれない▼もちろん、いくばくかの旅情も。「犬吠の今宵の朧待つとせん」(虚子)


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