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変革迫られる情報機器用トナー事業
オフィスで使用されるプリンターやコピー機、複合機(MFP)の消耗品の代表格であるトナーの需要が伸び悩んでいる。調査会社のデータ・サプライによると、2011年のトナー生産量は前年比0・7%増の19万1385?。年の生産量予測では、これまでの20万?超え予測から一転、19万6560?にとどまるとしている。
需要が伸び悩む要因は欧州景気の停滞や円高の影響、紙資源の保全機運の高まりなどさまざまだが、中長期的な視点で無視できないのがタブレットパソコンやスマートフォンなど携帯情報端末の普及だという。これまで各種資料は、人数分をプリントアウトして配布するケースが多かったが、最近ではアップルの「iPad」などの浸透によって、そのままプレゼンテーションを行うケースが増えている。このためMFPやプリンターからの紙の出力ボリュームは減少し、トナーの需要にも影響を及ぼすことになる。
このような状況において近年機器メーカーが注力しているのが、将来大幅な成長が見込まれるプロダクションプリント(PP)分野へ向けた各種機器のラインアップと、それに対応したトナーなど消耗品の供給だ。
PP分野に供給される各種印刷機器は、パンフレットや請求明細書など、企業内で通常のプリンターやMFPの能力を超える大量の印刷を行う場合に使用されている。さらに商業印刷分野で小ロット印刷の際、オフセット印刷に比べ初期投資を安価に抑え、多品種・少量印刷が可能なことで普及が進みつつある。各社ともPP市場を成長領域として捉え、国内はもとより欧州や米国を対象に、PP向け製品の展開を活発化している。
例えばコニカミノルタは、4月にフェデックス・キンコーズジャパンを買収。印刷機本体とトナーからなる製品とサービスの組み合わせで新ビジネスモデルを創出する。トナーでは得意とする重合トナーを各種揃え、新製品開発にも余念がない。
リコーは、全世界でのPPビジネスの強化の一環として、11年4月の米国リコープロダクションプリントソリューションズの設立に続き、3社に分散していた国内のPP販売事業を統合、同年10月にリコープロダクションプリントソリューションズ・ジャパンを設立している。
新興国のトナー需要は伸びが見込まれるものの、全体では大幅な拡大が期待できない状況にある。新規の成長市場となりうるPP市場に対し、より高性能でコストパフォーマンスが高く、環境にも配慮したトナーを供給することが、消耗品ビジネスの安定した成長を維持するカギとなるだろう。