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海外生産の成功事例を生かしたい
成長が続く新興国における生産拡大とともに、コスト競争力が問われる汎用品事業の海外生産も加速している。海外に展開した製造業は、現地に根を下ろした生産性向上、品質改善などを必死に進めている。日本能率協会は昨年、日本国内も含めてアジアにおいて優れたモノ作りで成果を出している工場を表彰する「GOOD FACTORY賞」を創設、このほど第2回受賞企業として5社7工場を選定した。
第1回も含めた受賞企業は、自動車やエレクトロニクス関連の工場が多いが、今回は東レのインドネシア・スラバヤ、中国・南通の2工場が選ばれた。スラバヤは1973年に設立したポリエステル綿混の紡績糸・織布の生産工場。現在は従業員1700人を日本人3人と現地管理職11人で運営するまで現地化した。日本企業の海外生産では、パイオニア企業の1社である同社の経験を生かし小集団活動による技術・技能の継承が評価された。最近では石炭自家発電のインフラ整備を進めるなど、途上国における生産のリスク軽減も図っている。
南通工場は98年から、ポリエステル、ナイロン繊維の生産を開始するとともに、テキスタイルの関係会社と連携して商品開発に取り組んでいる。東レグループの中国における合繊事業のコアとなる企業だが、中国企業による大型投資が相次ぎ、労務環境が厳しく変化するなかで組織力、生産現場力、技術開発力を強化するとともに、06年から完全無災害を継続していることが評価された。装置産業の工場として初めて受賞した。
トヨタ紡織のタイ工場は、カーシートの生産プロセス革新を、目標重視で実現して自動車メーカーの増産要請に応えた。合弁企業である日産自動車の広州工場は、社風や文化に違いを乗り越えたマネジメントの現地化に成功。パナソニックの広州工場は季節変動の大きいエアコン生産の効率化が評価された。
一方でローコストを求めた海外展開が常識となっているパソコンとPCサーバで、富士通グループ国内2社は、生産革新活動による製品の信頼性向上とリードタイムの短縮に取り組み、国内生産拠点として受賞したことにも注目したい。
今回は2回目ということもあり応募企業は限られた。現場労働への依存度が高く生産性向上が定量化しやすい加工・組み立て型工場に応募は集中しがちだ。中小企業や装置産業型の工場にも応募を呼びかけるとともに、中国や東南アジア以外でも生産性向上に取り組む拠点にも対象を広げることで、海外生産の成功事例を学ぶ機会を増やしてもらいたい。