副作用にも目配りした補助金制度を
エコカー補助金が間もなく終了する。自動車販売を押し上げて景気の下支えに一定の役割を果たしててきたが、予算が底をつく。購入のタイミングを逃したユーザーからは延長要望の声も出そうだが、その是非をめぐっては自動車業界内でも意見が分かれる▼延長不要論は、生産・販売の山と谷が大きくなることは、企業経営には好ましくないとの立場からの主張。新車販売が好調でも、中古車販売や自動車整備などの業界には、むしろマイナス要素が大きいという指摘もある▼家電業界はエコポイント制度に翻弄された。消費者の購入意欲を刺激し、液晶テレビなどの販売台数が大きく伸びた。しかしこれは需要の先食い。制度終了後には販売が急落したうえ、激しい価格競争によってメーカーも量販店も業績悪化を余儀なくされた▼農林水産省が国産木材住宅のエコポイント制度の創設を検討している。住宅1戸当たり20万-30万円相当のポイント付与を念頭に置く。7月に林野庁の有識者会議が「国産材需要喚起の起爆剤」として提言していた▼森林は二酸化炭素の吸収源としての機能もある。新制度が国産材需要を喚起すれば森林の保全・整備が進み、温暖化対策面でもメリットがある。ならば即効性を求めるのではなく、副作用の可能性にも目配りした制度設計が必要だ。