『2050年の世界』が描く衝撃の日本像
「日本の1人当たりGDPは韓国の半分になる」。英経済週刊誌『エコノミスト』の予測だ。邦訳『2050年の世界』(文藝春秋刊)の描く未来像は、日本にとってあまりに衝撃的だ。日本人の平均年齢は52歳台にもなり、これは世界史上最も高齢化の進んだ社会となる▼予測のベースは、人口動態。中国は25年に14億人でピークアウトし、すさまじい勢いで高齢化が進む。安い労働力で世界の工場として繁栄した時代はまもなく終わるという。50年時点での人口1位はインドだが、17億人でピークを迎え、その後は減少に転じる。この2国に代わって台頭するのがアフリカで、とくに注目されるのがナイジェリアとタンザニアだ▼経済規模をみると、現在のG7のうち50年時点で上位7位に残るのはアメリカだけ。それ以外の国は、中国、インド、ロシア、ブラジル、インドネシア、メキシコ。日本の1人当たりGDPはアメリカを100とした場合10年の71・8から50年は58・3となる。これは、中国よりやや高い程度▼従来型の成長を追い求めるのは遠からず限界を迎えるということだ。人口減・超高齢化社会に対応したサービス型経済への移行や生活の質の転換が一層求められよう。パラダイムシフトした新たな時代のトップランナー。これが日本の目指すべき姿かもしれない。