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2012年08月21日 前へ 前へ次へ 次へ

書店の減少に歯止めを

 街から本屋さんがなくなる-こんな現象が日本全国で広まっている。2010年の書店数は1万4085で、04年から4000店近く減少している。長引く出版不況のあおりを受けたことが背景にあるようだ▼30年前の82年の書店数は2万5630、88年の2万8216店をピークに下降線を辿っている。関係者によれば、書店の減少と売り場面積の増加(店舗の大型化)がこの間、定着している。売り場の平均坪数は、04年の94坪から98坪前後に拡大した▼注目されるのは書店ゼロの自治体だが、全自治体の17%にあたる317に上っているらしい。都市圏への集中の裏にある地方の過疎化を示すメルクマールとして、"本屋さん指標"が手掛かりになるかもしれない▼若い世代を中心に、インターネット通販が広がっていることも、書店にはマイナス要因だ。欲しい本を検索して、瞬時に発注できる気軽さが受けている。一方、チェーン展開する大型店にとって、採算性のラインは厳しい。勢い、出店場所は限られるという構図だ▼首都圏はともかく、書店が街の活性化に果たしてきた役割は大きい。子どもの頃、雑誌の新刊本が出るのを待って、本屋に駆けつけた記憶は、多かれ少なかれ誰にでもあるだろう。本屋は未知のものと遭遇する場所、減少に歯止めがかかることを祈りたい。


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