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2012年06月27日 前へ 前へ次へ 次へ

熱くなってきた電子書籍市場

 電子書籍市場が熱くなってきた。楽天が7月から、専用端末をひっさげて本格的に参入する。端末の名前は「コボタッチ」。1万円ほどで発売するという。ライバルのアマゾンが日本版キンドルのサービスを開始する前に、ユーザーを囲い込もうという戦略だ▼ソニーも今秋から、電子書籍販売サービスを他社製のスマートフォンでも利用できるようにする。端末販売を中心とするハードビジネスから、コンテンツ販売に事業シフトする▼ある調査によると、電子書籍の2011年度国内市場は723億円、15年度には1500億円まで拡大するという。楽天などの新しい動き、スマホやタブレットPCの急速な普及を追い風に成長はさらに速まるにちがいない▼とはいえ、改善すべきこともまだまだ多い。たとえば、読了へのプレッシャーがないこと。ある程度長い小説を電子版で読み通せる人はあまり多くないだろう。机の上に積まれたり、バッグの中で場所を占めたり、本のように視界のどこかにあるわけではないから、読み始めたことを忘れてしまいやすい▼思考を助ける余白への書き込みができない、書かれている内容に現実感を感じにくいなどの指摘もある。だがこれは「慣れ」の問題かもしれない。まずは、青空文庫の短篇小説あたりで訓練するのがよさそうだ。


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