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2012年05月28日 前へ 前へ次へ 次へ

綱渡り状態が続く今夏の電力供給

 21日朝の金環日食。一部地域を除いて天候に恵まれ、天体ショーの神秘に浸った人も多かった。ネットのサイトには、工夫を凝らした写真や動画の投稿がてんこ盛り。これを見るのも楽しい。天文学者らのプロジェクトは、太陽の直径を高精度で測定するという成果を得た▼前日午後、観察グラスを近所のコンビニで探したら、5軒すべてで払底していた。この数日で売れ行きが急増したとのこと。在庫を持つ店舗はあるというが、いわば賞味期限切れ直前の商品。この段階で店舗間融通はしない。楽観したのが間違いだった▼融通といえば、今夏は電力会社間の融通が注目される。供給不足を来す関西電力に、西日本各社が余剰電力を送る。勿論、送り手側も余っているわけではない。各社とも需要家に節電を要請して供給力を捻り出す▼政府は電力使用制限令は発動しないが、計画停電は準備する。綱渡り状態が続くなか、一番怖いのは主力供給源の火力発電所のトラブル発生。フル稼働が続き設備も要員も疲弊している。この懸念は全国に共通する▼産業界は対応策を急ピッチで進める。各社とも可能な限りの対策を講じて万一に備える構え。生活者の立場からは、節電は家計防衛策でもある。家庭用料金の値上がり分を回収し、プラスαを積み上げる知恵を絞りたい。


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