5月病に陥らない大学生活を
新緑がまぶしいこの時期の大学のキャンパスは輝いている。希望に満ちて入学した学生が醸し出す雰囲気に元気をもらえる▼最近はあまり聞かれないが、「五月病」が社会問題になった。張り切って入学した学生も、大型連休明けになると、やる気を失い自堕落な生活に陥ることから生まれた。反省多い自らの学生時代を振り返っても、授業を欠席する回数が増えた▼いま、大学改革が話題になり、秋入学を検討されている。世界の大学の約7割は9月入学、6月卒業という国際標準が背景にある。制度変更には、就職問題とともに、入学まで半年近くの過ごし方が課題になろう。大学の講義に耐える基礎学力の習得や、ボランティアなど社会活動が提案されているが、果たして定着するか不安を残す▼秋入学の目的はグローバル人材の育成である。かつてのように大学で勉強しなくとも、必要な知識は会社に入ってから学べるという時代は終わった。企業もじっくり育てる余裕はなくなり、優秀な人材は奪い合いだ▼エリート育成は大切にしても、中間層の没落に歯止めをかけることは日本再浮上の絶対条件だ。「大学に入ったら勉強は終わり」と思っている学生の意識を変え、自立した人材を育てるという視点からの大学改革も急務だ。大型連休は人生を考えるチャンスでもある。