「当分の間の措置」に戸惑う
狐につままれたように思った関係者も少なくなかっただろう。化学業界が求めてきた石化原料ナフサの非課税恒久化問題である。10日未明に閣議決定された2012年度税制大綱で、石油石炭税の免税・還付措置の適用期間が外され「当分の間の措置」と記載された▼社会一般の言語感覚からは、2年か3年、長くても5年程度の暫定的な期間という受け止めだろう。ところがこれは、実質的に恒久化を意味するという。「当分の間の措置」が何十年も続いている法律が百の単位であるらしい。霞が関用語の摩詞不思議というべきか▼本則化は「引き続き検討」とされたが、大きな前進である。とはいえ、枝野幸男経済産業相は就任時、本紙に「本来ならとっくに本則恒久化しておくべきなのに、2年ごとに陳情させるために続けてきた制度」と問題の本質を語っている▼今回の結果は、特別な優遇制度が設けられたものではもちろんない。余計な重石を除けて、原料非課税という国際標準をようやく実現したということだ▼日本の産業界は、国際的なイコールフッティングを求めている。つまり同じ土俵で戦いたいということ。が、本件の経緯が示すように、実現するためには関係者の一方ならぬ尽力を必要とする。課題は数多あり、大変な負荷ではあるのだけれども。