米韓FTAが日本経済に与える影響
米国議会が先週半ば、韓国との自由貿易協定(FTA)を可決、来年1月にも発効する見通しになった。ブッシュ前大統領が協定に署名してから4年余りが経過したが、米国にとっては北米自由貿易協定(NAFTA)以来の大型の貿易協定だ▼韓国は今年7月、欧州とのFTAを発効させており、先進国市場との強力なアクセスを確立したことになる。韓国企業はウォン安を背景に輸出を拡大させているが、米韓FTAはさらに追い風となる▼関係者が注目するのは自動車関連。FTA発効で自動車部品はすぐさま関税免除となる一方、現在2・5%の乗用車は5年後に関税ゼロとなる。韓国の現代自動車の世界市場での成長は目覚ましいが、米国市場でも日本勢に肉薄している。GM、フォード、トヨタの3強はいまのところ揺るがないが、すでに日産自動車に並んだ▼オバマ大統領が国賓として招請した李明博大統領は議会で演説し、両国間の関係強化を世界に向けて発信した。一方、米国は今回可決したパナマとコロンビアとのFTAを含めて、年間130億ドルの輸出拡大を見込む▼超円高とFTA/EPA交渉の遅れに苦しむ日本企業は窮地に立たされる。TPP(環太平洋経済連携協定)を巡るせめぎ合いがかまびすしいが、"ガラパゴス論議"だけは御免蒙りたい。