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2011年09月22日 前へ 前へ次へ 次へ

高い評価を受ける北海道米

 実りの秋を迎えても、なんとなく気分が重い。原発事故による農作物の放射能汚染報道がメディアを賑わす。放射性物質による健康被害の基準が明確でないことで、戸惑いだけが広がる現状に歯がゆさが増す▼これを反映してか、北海道米の人気が高まっている。わが国の稲作は2000年以上の歴史があるが、寒冷地の北海道はわずか150年。かつては「やっかいどう米」とも呼ばれ、減反率が50%となった時代もあった。事実、科学的に分析する理化学特性、実際に米を食して評価する食味官能試験でも評価は低かった▼現在でも圧倒的ブランド力も持つコシヒカリが全国各地で栽培され、作付面積では38%を占めるが、北海道では栽培されていない。このハンディを低アミロース化など品種改良や、栽培技術でカバーした。さらに美しい米の選別や氷点下の超低温貯蔵技術など収穫後技術も開発した。今や食味官能試験でも新潟産コシヒカリより上位にランクされる北海道米が急増している▼北海道の魅力は豊かな自然と広い大地。農畜産産業を主力に食料自給率は約200%と日本最大の供給基地である。これに続くのが東北地方だが、原発事故の収束、震災から復興を急がないと農業は一段と先細りになる。そして切磋琢磨しながら強く、魅力的産業を目指してほしい。


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