投票になったシンガポールの大統領選
シンガポールはあす27日、大統領選の投票日である。同国の大統領は国家元首として政府の助言に基づいて外交儀礼や外国訪問などを行うのが主な役目。初代大統領は現在、シンガポール紙幣に肖像画がデザインされているユソフ・ビン・イサーク氏▼1991年から公選制に移行、93年の選挙で選ばれたS・Rナザン大統領が99年、05年に無投票当選している。だが、今回は一転、6人が資格審査を申請、資格審査をパスした4人の候補者の争いとなった。4人の候補者は奇しくも同国に多い苗字のタン氏。元副首相のトニー・タン氏が最有力とされている▼大統領公選制度導入の際に決められた資格要件では「高潔な人物」に加えて、「閣僚や事務次官などの公職、資本金1億シンガポールドル以上の企業の最高経営責任者、または同等の職務を3年以上務めた実績」などがある▼シンガポールは97年のアジア通貨危機をいち早く抜け出し、その後のIT不況、リーマン・ショックなど一連の世界経済危機から脱出しASEANの優等国としてひた走っている。GDPの25%を占める製造業の構造転換にも成功している。失業率もつい最近まで1%を下回っていた。しかし、5月に行われた総選挙では野党が大幅に得票を伸ばした。大統領選ではどんでん返しはあるのだろうか。