メタボ健診の重要性
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に焦点を当てた特定健康診査・特定保健指導制度が導入されて3年超が経過した。定着した感のある「メタボ」という呼称には親近感を抱いてしまうが、可能な限り遠ざけなければいけない▼内臓まわりに付く過剰な脂肪は高血圧、糖尿病、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の誘因になる。メタボ健診は予防医療を主眼としたもので、該当者には保健指導を行う。国民の健康増進と医療費抑制を狙った、世界でも珍しい制度である▼鳴り物入りで始まったメタボ健診だが、受診状況はかんばしくない。40歳から74歳までの対象者が5千万人強なのに対し、実際の受診者は半分にも届いていない。健康に対する意識の高揚までにはつながっていないようだ▼健康保険組合からのメタボ健診結果をみるときは不安にかられる。検査数値と判定は現実を冷酷に突きつけるからだ。だが「知らぬが仏」というわけにはいかない。生活習慣の改善などを促すのが目的なのだから▼国民医療費は毎年約1兆円ずつ増え続け、2009年度は35兆円を突破した。相関する高齢化率は30年に3割を超えると予測され、3人に1人が65歳以上という時代になる。若い世代の負担抑制のためにも健康維持に努め、健診もきちんと受けることが大切である。