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2014年11月14日 前へ 前へ次へ 次へ

関西ペイント 中・印の欧米車へ攻勢

新規採用具体化へ
ルノーの実績を弾みに

 関西ペイントがインドや中国で欧米大手自動車メーカーの現地法人に提案を強めている。すでにユーザーの現地生産ラインで下塗塗料の切り替え作業を同社が行ったもようで、今期中に採用される公算が大きくなってきた。実現すれば、トルコにおける仏ルノーに続く現地法人への採用となる。新興国でシェア拡大を加速している欧米系自動車メーカーへの浸透が進めば、関西ペイントの自動車塗料の売り上げは今後「倍増する可能性もある」(石野博社長)としている。

 昨年、仏ルノーのトルコ現地法人に自動車ボディーの下塗塗料である電着塗料の採用が決まり、イズミールの子会社から供給を開始した。今上期のトルコにおける自動車塗料の売り上げは倍増したが、その3分の1をルノー向けが占めるなど、早くも業績に貢献し始めている。電着塗料は工場で生産される全車種に使用されるもので、今後は車種ごとに異なる意匠や保護機能を求められ、他社との競争も激しい中塗り、上塗りでの実績づくりを本格化する。
 ルノーへの供給が「サプライヤーとして認識された」(石野社長)契機となり、提案を進めていたインドで1社、中国では2社の欧米大手自動車メーカーの現地法人に対しても電着塗料の供給が現実味を帯びている。
 同社の自動車塗料の生産拠点は、中国は重慶、天津、広州、瀋陽の子会社と湖南の持分法適用会社があり、インドにはムンバイに1999年に買収した子会社がある。これら拠点は欧米系の現地合弁には実績があったが、現地法人に供給するのは初めて。電着塗料を切り換えるため、すでに生産ラインの浴槽の清掃を同社が実施したもよう。
 自動車ボディー用塗料は要求性能が高く、世界を見渡しても供給メーカーは米国のPPG、デュポンの旧事業、独BASF、日本の関西ペイント、日本ペイントに限られる。欧米自動車メーカーに対して日系塗料メーカーは分が悪かったが、投資会社のカーライル・グループがデュポンの塗料事業を買収後、欧米自動車メーカーが現地で調達を見直す機運が高まり、日系塗料メーカーにも門戸が開かれつつある。欧米自動車メーカーは現地のシェアが高いケースが多く、工場の新増設も活況のため、日系塗料メーカーが入り込めれば大きな成長が見込める。
 関西ペイントの14年3月期の自動車塗料の売上高は約1300億円で、今上期は前年同期比10%増で伸長している。欧米市場ではPPGとの合弁会社を通じて事業展開するが、成長が見込める新興国では自社で市場開拓を進める方針。



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