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医薬品エンジ市場連載(中) 持続成長を期待
バイオ医薬分野で海外企業、大学との連携が進展
東南アジア展開が次の課題に
創薬メーカー各社が市新薬開発を狙っている分野は抗がん剤やバイオ医薬品などに集中しており、エンジニアリング各社もこれらに対応したエンジニアリング技術を競っている。封じ込め技術を活用した高薬理活性剤設備、バイオ医薬品関連設備では海外企業や大学との連携も含めて開発、事業強化の動きが活発化している。
千代田化工建設は米ジェイコブ・エンジニアリングと提携、計装子会社の千代田システムテクノロジーズは製造実行管理システムの独ヴェルムの代理店となって、それぞれ欧米でシェアを得ている最先端技術を活用したエンジニアリングで実績を増やしている。千代田化工建設はiPS細胞などの培養に活用できる「自動培養細胞システム」を横浜市立大学の谷口英樹教授の協力を得て実用化しており、営業活動を開始している。
東洋エンジニアリングは前期末に提携を決めた米ミドーの技術を生かしたバイオ医薬品設備の受注を目指している。微生物細胞や動物細胞のバイオプロセスを中心に上流工程から取り組んでおり、基本計画策定支援業務の受注実績がある。
横河電機は抗体医薬品製造に必要な細胞培養技術の開発に取り組んでいる。近赤外分光分析技術を用いたインライン計測と、シミュレーション技術を応用したモデル計測を組み合わせて、培養タンク内の温度、圧力、ph値に加え、細胞の栄養源や排出物の濃度を自動制御し効率的な運転を可能にするものだ。早期の事業立ち上げを目指す後発薬メーカーの要請にもこたえられるとしている。
東レエンジニアリングも医薬医療分野を注力分野と位置付けており、東レ、京都大学とiPS細胞培養プロセスの共同研究を開始した。
医薬品業界は2020年頃までは堅調な設備投資が継続すると予測されているが、いずれは頭打ちとなる、との見方が有力だ。エンジニアリング各社が、日本市場が飽和に達した後に成長市場と期待しているのが、東南アジア市場。それもシンガポールなど域内先進国ではなく、インドネシア、ベトナムなどが注目を集めている。日系医薬品メーカーによる東南アジア進出は増えつつあり、「東南アジアでは日本品質が評価される」と日本の製薬メーカーの市場になると期待されている。
日揮は2020年を目標に医薬品設備エンジニアリングの売上高を200億〜300億円規模に引き上げ、国内とほぼ同規模への拡大を目指す。医薬品グループ内に海外事業展開専門部署を設け、組織的に対応を強めている。当面は日系企業から、将来は欧米企業からの受注も視野に入れている。
鹿島は韓国、中国で複数の日系製薬企業に対しコンサル業務を実施した実績があり、今後は東南アジアを重点市場として取り組む。当面はソフト案件を狙うが、設計・調達・建設(EPC)、運転・保守(O&M)サービスにも対応できるよう機能強化を図る。
大成建設も海外進出を検討する顧客企業の要請に応えるためにも海外でエンジニアリング実施できる体制が必要になるとしており、今期中の東南アジアへの拠点設置を前提に検討を急いでいる。
【写真説明】千代田化工建設が開発したiPS細胞などの「自動細胞培養システム」