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東レ 地球環境事業戦略推進室 畑室長に聞く
GR事業拡大へ仕掛け
社外連携も推進
東レが「ライフサイクルマネジメント(LCM)環境経営」をスタートさせて丸5年が経過した。製品ライフサイクル全体で環境負荷を低減しながら持続的発展を目指すのがLCMの哲学で、この哲学に基づく「グリーンイノベーション(GR)事業拡大プロジェクト」も順調に進展している。昨年度のGR事業の連結売上高は5750億円で、前年度に比べ1246億円も増えた。ただ年度に1兆円という目標を達成するには、新たな仕掛けが必要という。この舵を取る「地球環境事業戦略推進室」(地戦室)の室長に就任した畑慎一郎参事に聞いた。
-LCM環境経営は根付きましたか。
「ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づくLCM環境経営は、当社の重要な経営方針。社外からの共感も得ており、国際化学工業協会協議会が中心となって定めたcLCA(カーボンライフサイクル分析)の国際ガイドラインにはLCMの考え方が色濃く反映された。COP21などを契機に温暖化対策の議論が再び活発化すると思われるが、LCMの哲学はますます重要になるだろう。国際ガイドラインを活用しながら世に訴えていくともに、LCM環境経営を次の局面に持っていきたい」
-次の局面とは。
「LCAは顧客とのコミュニケーションツールや研究開発の方向性の判断材料として使える。例えば、4月にLIXILが発売した熱交換換気システムの熱交換素子には当社の素材が採用されたが、これもLCAの成果の一つ。製品ライフサイクルを通じ環境性と経済性が両立する目標を設定し開発を進めてきたが、これがLIXILのニーズにマッチし共同開発に結び付いた。こうした事例を通じ、環境が収益につながるという意識を皆がもてるようにしたい」
-そういう意味でもGR事業拡大プロジェクトが重要です。
「快適衣料素材や炭素繊維複合材料などの拡大により13年度の売上高は目標を大きく上回ったが、1兆円は今までの延長線では達成できない。20年度に向けて事業フィールドを広げていく必要がある。これには社外に広く目を向け、徹底的な市場調査・分析からニーズを把握し、必要なシーズを洗練させたうえで市場に打って出なければならない。社長直轄組織である地戦室が仕掛けるとともに、環境・エネルギー分野の技術拠点である『E&Eセンター』と一緒になって環境事業支援本部のように動いていく。これで1兆円を目指す」
-重点化する事業フィールドは。
「地戦室が中心となってやっていることの一つが、来るべき水素社会に対応した事業だ。車載・定置型燃料電池の電極基材と電解質膜、再生可能エネルギーから水電解で水素を作る電解質膜、水素保存・輸送用タンクなどがある。それぞれ単独で売り込むのではなく、地戦室にまとめることでトータルソリューションが行える。太陽電池や風力とも組み合わせも色々とアレンジしたい。自動車メーカーがどう考えているか、どこと組めばよいかなども把握していく」
-共同研究も積極化しています。
「真の市場ニーズが何かを理解することが重要だ。最終製品メーカーと組めば、最終製品が必要とする機能を実現するために必要な材料が見えてくる。地戦室のアレンジによる共同研究案件も複数あり、今後いくつかの成果が出てくるだろう。とかく自社開発をとなりがちだが、すべて自分でやることはできない。オペレーションで儲ける、ライセンスして儲けるなど、多元的に考えることも必要だろう。仕掛けを作るとともに、接着剤としての機能を果たしていきたい」
(聞き手=内野英一郎)