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魅力ある投資環境で経済活性化を(既報)
内閣府が13日発表した今年4-6月期の実質国内総生産(GDP)は、前期比1・7%減、年率換算で6・8%減となった。2四半期ぶりのマイナスだが、落ち込み幅は想定の範囲内と政府は判断している。ただ個人消費の低迷は長引くとする見方が多いことに加え、設備投資の停滞が長期化する懸念がある。目先の景気対策以上に、魅力ある投資環境の整備を通じて日本経済の活性化が急がれる。
GDP発表を受けて、甘利明経済財政担当相は「景気は緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げにともなう駆け込み需要の反動も和らぎつつある」として、景気判断を変えない考えを示した。この理由に、直近の1-6月実質GDPを合算すると前年同期のみならず、昨年10-12月期の水準を上回っていることを挙げた。
4-6月期GDPが低下することは確実だったが、上場会社の4-6月期業績は製造業を中心に増収増益が大勢になっている。好調を持続してきた自動車だけでなく、低迷が続いていた電機もV字回復を果たし、化学など素材産業も上向き基調を続けている。赤字事業の構造改革によるリストラ効果、不採算輸出の削減などが貢献しているが、収益回復を牽引したのは海外売上高である。国内は消費増税の反動減で低迷が続いた。
来年10月に予定している消費税10%への再引き上げに向けて、7-9月のGDPが注目される。とりわけ個人消費、設備投資、輸出の動向に関心が集まるが、個人消費に関しては賃金引き上げが物価上昇に追い付かず、実質可処分所得が減少していることが不安材料だ。個人消費の回復は時間がかかるとみるべきだろう。
これまで景気回復期に主導的役割を果たしてきた輸出は期待できそうにない。円安に転じ、1年半経過したものの輸出は伸び悩んでいる。中国など新興国の供給能力増強、競争激化で日本企業は採算を重視した輸出戦略を鮮明にしている。基礎化学品、情報通信機器、家電製品などの輸出回復は見込めない。
国内市場の伸び悩みによって、企業の設備投資は海外に移っている。成長する市場に投資することは合理的な経営判断だが、国内で投資できない環境の見直しは急務である。数年前から国際競争のイコールフッティング、いわゆる「六重苦」問題の改善を産業界は訴えてきた。円高是正や法人税減税などの動きはある一方で、エネルギー価格はより割高になって競争力回復を阻害している。成長する市場を取り組む経済連携協定(EPA)交渉も進んでいない。国内で投資できる環境整備に総力を投入すべきである。