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2014年08月14日 前へ 前へ次へ 次へ

養老孟司の「現代版・参勤交代」論(既報)

 養老孟司さんが、江戸時代の参勤交代を現代によみがえらせよと主張している。近著『「自分」の壁』でもこんなふうに言っている。都市に住む人に、年間数カ月は田舎に住むことを義務づける。まずは官僚から実践させる▼この都市と田舎の往復居住、「現代版・参勤交代」の内容は刺激的だ。国民にたとえば1年のうち1-2カ月は田舎で暮らすことを義務付ける。企業は強制的に社員を休ませて、田舎で農作業をしてもらう。企業における社員1人当たりの労働時間が最大6分の1減ることになるが、本気になって効率化すれば業務はこなせると、養老節は全開だ▼もしこれが実現すれば、一時的にせよ田舎に人が増え、お金が落ち、過疎に悩む地方の活性化に役立つ。農産物も増産され、とくにわずか27%という低い穀物自給率の向上に貢献しそうである▼期待できるのは経済効果だけではない。身体を動かし汗をかくことで、いまや国民病とも言われる鬱を解消したり、青少年などの引きこもりに悩む家庭の福音となったりするかもしれない。農作業の身体・精神両面へのリフレッシュ効果は、経験した人の多くが実感することだろう▼とはいえ、制度化となれば実現は簡単ではない。まずは、お盆の帰省という"ミニ参勤交代"で効果のほどを確認してみてはどうか。


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