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自動車産業 新たな集積地 メキシコ投資活発化(上)
ゴム加工 アジア一巡、販路拡大
南米市場の成長に期待
自動車産業の集積地として注目されるメキシコ。昨年の自動車生産台数は293万台と過去最高を記録。今年上半期も前年同期比7・4%増の160万台と昨年を上回るペースで推移している。ここを狙って日系企業の進出も活発化。ゴム加工メーカーが自動車部品拠点を相次いで設置するほか、塗料メーカーも取り組みを強化している。成長に不可欠な重点地域として戦略を強めている。
◇ ◇ ◇
*8割が海外出荷
メキシコで自動車産業が発展している背景にあるのが、低コストの労働力と自由貿易協定による輸出環境の優位さであり、昨年も生産台数の8割超が海外に出荷されている。自動車各社ではメキシコを北米や南米などへの輸出基地と位置付けており、日系自動車メーカーはもとより欧米系も含めて相次いで増産計画を打ち出している。
リーマンショック以降、自動車部品事業を展開するゴム加工メーカーは拡大する新興国需要を背景に事業のグローバル化を推進。世界最大の自動車大国となった中国をはじめ、日本から近い東南アジア地域を主に拠点展開を図ってきた。すでにメキシコへは鬼怒川ゴムや西川ゴムなどが進出しているが、ここにきて拠点設置が相次いでいる理由には、現地自動車生産の拡大とともにアジア地域における拠点整備の一巡や、旺盛な需要を背景にした非日系ユーザーへの販売拡大があるものと推測される。
*相次ぎ工場建設
防振ゴムでは東洋ゴムがこの4月から現地生産を開始し、納期をはじめとしたユーザー対応を強化したほか、東海ゴムも今年1月の新工場の稼働開始により事業基盤の拡充を図った。横浜ゴムはホース製品のアセンブリーに乗り出す計画であり、事業内容もこれまでのホース単体から配管システムへと高度化を推進する。シート用ウレタンフォームではブリヂストンが15年上期の量産開始予定で生産能力年間36万台の新工場を建設する。
また、当初計画では営業拠点の設置を予定していたフコクも現地生産化の引き合いに対応するため、新たに15年7月の生産開始予定で機能部品およびブレーキ部品の生産拠点を建設することを決めた。東洋ゴムや横浜ゴムなどはブラジルをはじめとする南米市場への事業展開も視野に入れている。
*シェア争い激化
ゴム加工メーカー以外にも自動車関連ではセーレンが内装材工場を建設するほか、デンソーや小糸製作所、エフテック、日本電産、ニッパツなどでも生産拠点の新増設を計画している。今後、各社の積極的な設備投資を背景に、成長市場におけるシェア獲得の競争は激しさを増すことが予想される。
【写真説明】ブリヂストンが生産する自動車用シートパッド