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「1万円の壁」を感じさせるガソリン値上がり
クルマは燃料が減ると警告灯で知らせてくれるが、最近ではそれと同時にナビゲーション画面で近くの給油所までの道順を表示する。便利な機能だが、お節介に感じることも多い。首都圏でドライブしている場合、給油所はたいてい数キロ以内に数カ所ある▼給油警告灯が点灯しても、ガス欠までには少なくとも距離にして数十キロの余裕があり、後回しにしたいと思う。ところが最近は、警告灯が点灯する前に給油しなければと気が急くようになった。自分で給油するセルフスタンドの場合、心理的に「1万円の壁」があるからだ▼ガソリン価格はこのところ11週連続で上昇し、先週の価格は実に5年10カ月振りの高値となった。新興国の経済成長などで、リーマンショック直前まで原油価格が急騰した2008年以来の水準だ▼セルフのガソリンスタンドでは、最初に1万円札を機械に投入する。その1万円で満タンに達しないのは切ない。週末、自宅近くのガソリンスタンドに表示されていたハイオクガソリン価格は1リトル当たり176円。給油量が57リットル以上なら1万円を突破してしまう▼給油しながら「私どもはある意味、税金収集部隊ですから」と苦笑する業界幹部の顔を想い出し、暫し矛先を考える。給油機のメーターは56リットル程で止まり、200円余のお釣りとため息が出てきた。