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2014年06月27日 前へ 前へ次へ 次へ

関西化学工業協会 菅原公一新会長(カネカ会長)に聞く

"オールジャパン"の観点で
果たす役割を共有、発信

 「関西の化学産業のポテンシャルは高い。ただ、『関西は』という時代でもない」と語るのは関西化学工業協会の新会長に就任した菅原公一カネカ会長(写真左)。伝統ある地域で独特の地縁も強い関西にあって、化学団体のトップという立ち位置に身が締まる思いを口にする一方、「主戦場はグローバルという時代感覚と気概を持つべき」としたうえで、「化学産業が果たす役割を会員と共有化、発信に努めていく」と力説する。
(*=菅原の菅は草冠の真ん中が無い)

     ◇ ◇ ◇
 -就任の抱負を。
 「66年という伝統と歴史ある団体であり、鐘淵化学工業時代の中司清社長など錚々たる方々と同じ立場に立つことになり、光栄であるとともに、身が引き締まる思いだ。その重責を全うしたい。関西化学工業協会(関化協)は106社8団体(特別会員である日本化学工業協会含む)が加盟する関西を代表する団体であり、伝統を誇りに会員の絆を強めていきたい」
 -関西化学業界の現状分析は。
 「日本化学工業協会(日化協)の2012年まとめ(2010年実績)によると、出荷額は全国の26兆円に対し関西圏は9兆円と約35%を占め、従業員数では全国35万人に対し関西圏12万人と同様に35%近くを占め、国内でその存在感を発揮している。この数値は一部であり、もう少し川下まで裾野を広げるとさらに比率は高まるとみている。企業も特徴的で、バルクではなく匠の技術を持つ企業が多岐にわたり、地縁も強い地域に今もこうした会員が在籍、交流している。また京都大学や大阪大学、神戸大学など学とのつながりも強いのが特徴といえる」
 -この力を如何に結集できるか。
 「リーマンショック以降、パラダイムシフトによりグローバル化と国内空洞化、イノベーションのスピードアップと、激動の時代にあって関西という地域でなく世界に対しオールジャパンでの対応が求められている。企業も国境は無くなった。情報のつかみ方も1企業でなく団体として感覚を磨く時代にきた。関化協としても日化協や新化学技術推進協会など全国交流を密にしつつ、持てる力を結集した情報発信力が求められている」
 -化学産業への期待も高まっている。
 「先般のICCA理事会でも、世界の課題を化学の力で解決しようというムードが高まっている。ただ、世間では空気のように当たり前になるなど、その存在がうまく伝わりきれていないのも事実。LCAなどによる環境対応をはじめ、生命科学、医療から自動車や住宅と生活全般での貢献度を強く発信していく必要がある。半面、化学は事故など危険とも背中合わせだ。リスクと万全の対策についても発信が求められている。そこは会員と協力し知恵を出していきたい」
 -10月23日が化学の日に決まった。
 「大変意義深い。協会としても化学の魅力、有用性を伝えねばならない。最近は化学人口も減少傾向にあり、化学の日を起爆剤に増加の一助にしたい。近年力を入れているのが子供実験ショーであり、今年1月に続いて10月には京セラドームで開催する。将来のケミスト候補者をつくるサポーターとして力を入れ、認知度を上げていく」
(野開勉)


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