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米石化ルネサンス シェール革命の行方(中)
プロピレン 誘導品が焦点
プロパン価格、海外連動など不透明
シェール革命を受け、エタンと同様に天然ガス液(NGL)の一部であるプロパンの生産量が増加し、プロパン脱水素(PDH)によるプロピレンの目的生産の拡大が予定されている。しかし、「エチレンでは誘導品まで能力増強が打ち出されておいるものの、プロピレンにはない」(ハイディ・S・アルダーマンBASF石化担当シニアバイスプレジデント)。
米国でプロピレンはエチレン原料のライトフィード化によって生産量が縮小してきた。2006年の年4000万トンをピークに反転、近年は1割ほど少ない水準で推移している。これと並行してポリプロピレン(PP)を中心に能力の削減も進んだ。打ち出されているPDH計画は年400万トンほどで、これまでの減少分に見合う規模になっている。
※行き場がないPP※
ただ、誘導品として削減したPPの能力をそのまま復元するのは難しい。今後10年で一大輸入国だった中国は石炭由来PPの生産による自給体制を固めるだけでなく、中東からの輸出拡大も続く。世界的にPPの能力増は需要増の勢いを上回るため、国際相場の下落も懸念される。このため「米国は基本的にPPの輸出先を南米に絞り、収益性が低い他の地域への出荷は避ける」(ジョエル・モラレスIHSディレクター)。能力増は年200万トンに届かない見通しだ。
PP以外はどうか。「2010年までは、新興国はPPの能力増に集中し、米国はアジアへPP以外の誘導品輸出で高い収益を得ていた。しかし、その後は米国でプロピレンの生産量減少にともない輸出が縮小。一方、世界ではPPが能力が過剰になったため、新興国はPP以外の誘導品への投資に動いた」(チャック・カーIHSシニアディレクター)。アクリロニトリル(AN)はその代表的な例で、中国の大幅な増強により相場は大きく落ち込んだ。このほかオキソアルコールやアクリル酸でも能力拡大が進んでおり、米国勢にとって誘導品への投資判断を難しいものにしている。
※海上出荷増強進む※
誘導品の選択はプロパン価格の先行きが不透明となっていることで、問題がより複雑となっている。エタンとは異なり、プロパンには燃料やクラッカー原料としての国際的なマーケットが存在する。プロパンの余剰拡大を受けて海上出荷能力の拡張が始まっており、13年に月500万〜600万バーレルの能力増強が行われた。14年から16年にかけて、さらに同1500万バーレル以上の能力が追加が予定されており、海外市況との連動性の高まりが予想される。さらに、16年以降はパナマ運河拡幅工事完了を契機として、アジア市場が大きく開けることになり、国際市況の動向は新たな段階に入ってくる。
(続く)
【写真説明】プロパン増産にともないプロピレンの目的生産が拡大するが、誘導品展開には問題が多い(写真はライオンデルバセルのPP工場)