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深刻化する中国経済の地域格差拡大
中国国家統計局が先月に発表した2013年国内総生産(GDP)は実質ベースで、対前年比で7・7%増となった。目標として掲げてきた7%台の成長は達成したものの、11年に9・3%と一桁台の成長に鈍化し、さらに2年連続の7・7%成長にスローダウンした。
一部マスコミからは、中国経済の低迷につながるという見方があるが、一方で都市部の不動産価格は高騰を続けている。ある統計によれば、上海や北京など大都市部における新築マンションや新築住宅の販売実勢価格は、前年比で30%前後の上昇率にある。また、消費者物価指数は約3%の上昇となっているが、上海の平均的な食材や消費財は前年比で10%前後の値上がりという声も多く、インフレ状態を呈している。
中国は、大型投資や労働人口が都市部に集中・流入する一方で、地方都市では需要を無視した住宅や工業開発区の建設が進んでいる。しかし、資金不足で建設はストップ、"ゴーストタウン"と呼ばれる骨組みだけの建造物が続出という二極化が目立っている。
さらに労働人口が減少に転じたことで若年労働者の賃金上昇率も顕著。地方工場などでは低賃金労働者が集まらず閉鎖された工場も増加している。
こうした地方都市における開発で問題視されているのがシャドーバンキング問題である。北京の中央銀行が決定している金利より割高だけに、償還できずに破綻寸前まで追い込まれているプロジェクトは数多いと言われる。政府は、このシャドーバンキング対策として、一段の金融引き締めを行って、これ以上の拡大を抑制することを検討しているようだ。ただ、過度に金融を引き締めれば、実体経済が一層の減速局面に見舞われる可能性もあり、今後の対応が注目されている。
中国政府は所得格差の是正、や環境汚染対策などを重要政策に取り上げている。北京や広州、上海などの大都市部は、街中に高級車が溢れ、世界的な有名ブランド品の店舗やショッピングモールの客足は途絶えず、日本円で数億円のマンションや住宅の販売も好調だ。高付加価値型のサービス産業市場も拡大している。
その一方、何十棟も林立する大型マンションや住宅プロジェクトが資金難などから建設途中で放棄され、整地が途中でストップしている開発区も地方都市で目立つ二重構造が深刻化していることは間違いない。ただ、まぎれもない成長市場である中国にコミットし業績を伸ばしている企業も多い。この国の現状と現場を経営トップ自らが深く洞察することが必要だ。