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景況回復をプラ加工強化につなげたい
プラスチック加工業界の景況感が好転してきた。全日本プラスチック製品工業連合会が集計した2013年10-12月会員景況感調査報告によると、総合判断は「好転」が19・6%で、前期(13年7-9月)から9・7ポイント上昇した。これに対し「悪化」は24・4%で、前期より8・0ポイント低下した。今年1-3月の見通しも「好転」が18・8%(前期は16・9%)と増加し、「悪化」は19・6%(同21・1%)に減少した。「アベノミクス」効果が中小企業の多いプラ加工業界にも広がってきたといえそうだ。
細かくみると、10-12月期の生産・売上高は「増加」が39・1%(前期は24・6%)、採算は「好転」が16・6%(同11・3%)と増えている。受注量が回復して残業も増えた結果、所定外労働は「増加」が同28・4%(同22・9%)となった。
一方で、高止まりする原油・ナフサ価格や円安の影響で、材料原価単価の「上昇」が49・1%(同48・2%)と前期より増えた。このため経営上の問題は、製品単価安が47・2%(前期は45・8%)、原材料高が57・2%(同51・4%)と広がっている。
加えて経営を圧迫しているのが電気料金の上昇だ。中小プラスチック企業に対抗策はないのが実態である。経費節減には限界がある。製品単価の値上げ交渉を進めたいが、内需の力強い回復がないと、値上げは通りにくい。中小企業の経営者からは、「大企業向けの政策が中心で零細企業は蚊帳の外」いう声もささやかれる。よりきめ細やかな中小企業対策が政府に求められるのではないだろうか。
さらに不安感が強いのが4月の消費税率アップ後の市場動向だ。駆け込み需要の反動がどう現れるのか、業界としては成り行きを見守るしかないというのが実情のようだ。
また、ここ数年続いている現象ではあるが、プラ加工企業の大手発注先は、国内調達から価格の安い海外調達に切り替える傾向が強まった。こうした顧客の動きに対応して海外に生産拠点を設けた中小企業もあるが、大半の中小企業は海外投資を余力がない。
プラスチック加工業界は過当競争体質、技能者・技術力不足、輸入品との競合など構造的問題を抱えている。企業の自助努力だけでは解決できない課題も多いことは確かだ。川上の樹脂業界や行政も含めてプラ加工業界の生き残り策を考えなければならないところに来ている。
プラ加工業界にとって厳しい時代だが、自助努力による優秀な人材確保とブランド力強化を図り、魅力あるモノ作り競争力の回復に努めてもらいたい。