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値上げされる公衆電話料金
都心にいると気づかないが、地方に足を延ばすと、公衆電話を見つけることが難しい。携帯電話の普及で、その存在に気をかけなくなったこともある▼NTTが来年4月の消費税増税を機に、公衆電話の通話料金(市内)を現在の1分10円から57・5秒10円に「2・5秒分」値上げするという。20年ぶりの料金改定である▼市内通話は長い間、3分10円の時代が続いていたが、93年に1分30秒10円へ、翌年には1分10円へ引き上げられた。しかし、97年、消費税が3%から5%になった際には、市外通話を改訂したものの市内通話は据え置いていた▼公衆電話事業は、NTTにとって頭痛のタネらしい。公衆電話の設置台数はピークの85年には全国でほぼ93万5千台だったが、その後漸減基調が続き、現在は4分の1以下の21万台強に減少している。来春にかけて、さらに1万7千台がなくなる▼公衆電話事業は95年に赤字に転落、これまでの縮小均衡による合理化策をもってしても事態は改善されていない。今回の消費税増税の機を逃せば、収益の悪化は避けられないという判断だ▼携帯・スマホ全盛時代、公衆電話は分が悪い。しかし、公共性や利便性はもちろん、東日本大震災でその重要性が再認識されたことは記憶に新しい。"社会インフラ"としての公衆電話を改めて考えたい。