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2013年12月20日 前へ 前へ次へ 次へ

事業基盤の転換を加速した欧米化学

 事業基盤の転換に始まり、それに暮れた欧米化学企業の一年だった。なかでも米国の大手2社のドラスチックな動きは、株主価値を最大化しようとするトップの強い意思を示したものだ▼今年上半期の決算会見で、ダウ・ケミカルのリバリス会長はエポキシ樹脂事業などに関し、「財務指標が違う人々との競合からは継続的に距離を置く必要がある」と中国などと価格競争が激しい事業の縮小方針を表明、4カ月後にはその具体策を発表した▼安定的に株主の要求に応える。それには価格勝負の事業は原料に強みを求める一方、景気循環の影響を受けにくい事業を戦略的に拡大する▼すでに大幅な事業組み替えに成功しているBASFも今年、世界規模で顔料の生産体制再構築を発表、欧州の設備閉鎖を決定した。またアクリル系モディファイアー事業をカネカに売却することを決めている。一方で、1000億円近い資金を投じてバイオファーマ企業の買収、酵素事業を強化するなど、スペシャルティケミカル拡大に余念がない▼こうした動きは日本企業にとっても、買収チャンスをいだすものとなっている。デュポンからビニルアセテート事業買収し、米国展開を強化したクラレはその好例。欧米のダイナミックな変化への敏感な対応が求められる局面に入っている。


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