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2013年12月19日 前へ 前へ次へ 次へ

増えすぎた漢字による経済的損失

 年賀状に筆を執る時期である。年賀状離れが進んでいるが、普段、連絡を欠きがちな知人に近況報告や新年の決意を示す有効な手段であることは変わりない▼その際に気を使うのが、相手先の名前を正確に記載することだ。神経を使う漢字の代表が斉藤の「さい」、渡辺の「なべ」だろう。とくに「なべ」の字は多く、正確の数は確認できないが、一説には50あるという。その大半はコンピュータで扱えない「外字」である▼手書きの時代はそれほど問題にならなかったが、IT化の進展で事務処理の負担が増大、経済的損失も無視できなくなっている。このため1994年の戸籍法改正の一環に、使用できる漢字の制限を検討したが、"漢字は日本の文化"という強力な反対に遭遇して断念した▼外字問題でも縦割り行政が影を落としている。この結果、行政手続きに使用される漢字は約6万字、それ以外の学術・文芸や私的分野を加えると10万以上に増える。これだけ増加した一因に、戸籍申請における誤記をそのまま登録したケースもあるようだ▼日本人が使いこなせる漢字は3千が限度との指摘がある。これまで漢字問題は文化・精神の領域で、経済効率性で論ずべきでないという雰囲気が強かった。ただ使いこなせない漢字をこれ以上抱え込む必要があるのか、その議論は急務だろう。


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