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2013年11月28日 前へ 前へ次へ 次へ

省エネで注目される断熱材、普及に課題も

 電力危機を契機に省エネルギーが迫られている。日本のエネルギー消費の中で家庭の比率は14%台。家庭で最も大量に使うのは「動力・照明」の35%、「暖房・冷房」、「給湯」がそれぞれ30%弱で続く▼政府は住宅・建築物の省エネ基準改正、建築材料のトップランナー制度導入を通じた省エネ対策を強化している。さらに20年までに省エネ基準の適合義務化を「日本再興戦略」に盛り込んだ▼欧米に比較して日本の住宅が断熱性能で劣っていることは経験的に感じる。木造住宅が多いことに加え、比較的温暖な気候も手伝って、断熱に関する認識も薄かった。ここに来て光熱費の削減、健康で快適な生活に断熱・気密性の高い住宅に関心が高まり、ハウスメーカーはセールスポイントにしている▼断熱性能の合理的な基準策定は容易ではないようだ。防火や耐震など安全対策は、当該住宅だけでなく周辺地域にも影響することで、強制力のある規制の導入が可能。だが、断熱性能の悪い住宅に住んでも「他人に迷惑をかけない」との反論は容易に想像できる▼設計上のハードルもある。省エネ効果を高めるには断熱材を厚く、広く施工すれば可能だが、窓面積や住居スペースが減って圧迫感が高まる。コストの問題もある。トレードオフをどう解決するか、関係者の知恵が成長戦略につながる。


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