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存在感を増すドラッグストアに注目
商品の購入先としてドラッグストアの存在感が高まっている。一般用医薬品の販売を主体にスタートしたが、今では医薬品のみならず、化粧品や健康食品、シャンプーや洗剤、紙おむつなど幅広いトイレタリー製品、芳香剤、防虫剤などの日用雑貨、生鮮食品以外の食品などさまざまな商品を手軽に買える小売業に発展している。
日本政策金融公庫がこのほど公表した今年度上期消費者動向調査によると、店頭で購入する食品の購入先は、消費者の経済性志向を反映して、低価格を武器にフードドラッグと呼ばれる食品強化型ドラッグストアの台頭がうかがえるという。自宅で消費する食品を購入する店舗の業態を聞いたところ、スーパーを除くと、ドラッグストアの比率が高まっている。飲料(17・4%)、菓子(13・4%)、インスタント食品・缶詰(11・6%)、酒類(10・3%)などで高い回答率となった。
小売業のなかで、利便性でシェアを拡大しているのはコンビニエンスストア。これに対して、ドラッグストアは価格が安いことや、医薬品や日用雑貨などを含めた品揃えが強みとなり、存在感を高めているようだ。
個人消費が伸び悩んでいるなかで、メーカー側にとって有力な販路であり、製薬会社だけでなく、化粧品会社や食品会社からも注目されている。
富士フイルムは若年層向けのスキンケアブランド「ルナメア」をドラッグストアを軸に販売する。バラエティショップから展開を始めたが、若年層には浸透しなかったという。そこで、具体的な肌の悩みに対する訴求が効果的と判断して、ドラッグストアに軸足を移した。
資生堂は、健康食品でもドラッグストアの販路拡大を進めている。現在4000店の取扱い店舗数を年度内に6500店まで増やす。化粧品と健康食品の相乗効果も見込めるだろう。食品メーカーのキユーピーは、家庭用介護食品の大手メーカーでもある。同社の介護食品はドラッグストアでよく目にするようになった。
ドラッグストアが地域の医療・介護・福祉に関するニーズに対応した拠点となる動きも広がっている。一方で、「老老介護」が増えるなかで、自動車が不可欠な郊外型のドラッグストアは高齢者には利用しにくいだろう。コンビニエンスストアで介護食品を扱ってほしいというニーズは全国的に高まっているが、店舗スペースの限界がある。少子高齢化の進行で、小売業に求められる役割も変化する。製販事業者には消費者ニーズをくみ取り、求められる商品とサービスを的確に提供していく努力が求められている。