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工場立地調査で明らかになった課題
2013年上期(1-6月期)の工場立地件数は前年同期比68%増となったが、その半分以上は太陽光発電を目的とした電気業が占め、製造業の立地件数・面積はマイナスから脱し切れない。太陽光発電に過度に依存するという再生可能エネルギーの抱える課題とともに、経済再生を牽引すべき製造業の投資をいかに回復させるかという問題を提起している。
経済産業省の発表によると、上期の立地件数は前年比68%増の782件で、立地面積は274%増という高い伸びとなった。この中で電気業は件数で55%、立地面積で84%と高い構成比を占める。電気業を除いた件数は前年比19%減、立地面積は30%減と低迷した。製造業で前年同期を下回ったのは汎用機械、食料品、金属製品、化学工業など16業種、増加したのは鉄鋼、非鉄金属、窯業・土石製品など7業種にとどまった。
安倍政権発足後の円安、株高に支えられ日本経済は回復に転じ、国内総生産(GDP)は4期連続でプラス成長を続けている。ただ公共投資、消費増税前の住宅の駆け込み需要は依存していることが明らかで、持続的成長には個人消費とともに民間設備投資の増加が不可欠だ。
内閣府の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の7-9月期は、前期比4・3%増、2期連続のプラスとなった。10-12月期は減少が見込まれ、力強い回復とは言い難い。製造業が国内立地に回帰するには、海外との競争条件のイコールフッティングの必要性が指摘されながら容易に進まない。
一方、工場立地が太陽光発電に集中した結果、エネルギー安定供給の課題もある。供給ソースの多様化に向け政策支援が必要にしても、現状は固定価格買い取り制度の利用は9割以上が太陽光だ。これは政府の策定した買い取り価格が国際的に割高なことが背景にある。高めの価格で契約するため、設備認定を先行させた発電事業者が続出した。
経産省によると、今年7月末段階で非住宅太陽光発電(10キロワット以上)の設備認定容量は2032キロワットに増大したが、稼働したのはその12%にとどまる。1000キロワット以上のメガソーラーに限ると5%に達しない。
経産省は買い取り価格を当初のキロワット時42円から13年度は約38円に引き下げ、来年度以降も順次引き下げる方針を明らかにしている。また、認定を得ながら着工しない事業者にペナルティも検討している。再生エネ政策は、企業も含めて利用者の負担を最小限に抑制するとともに、送電能力などとシステム調整を図りつつ普及を拡大することが求められる。