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業績立て直しに模索続くプラ製造業
工業用を主力とするプラスチック製造業は、「アベノミクス」効果によって業況感に薄日が差し始めているものの、本格的浮上には遠いようだ。今年7-9月期の生産・売上高は、前年同期比で「増加」した企業が増えてきたが、依然として「減少」したと回答した企業が多い。需要停滞の長期化に加えて、原材料価格の上昇、製品価格の低迷を経営上の課題と訴える企業が多い。
この調査は全日本プラスチック製品工業連合会が四半期ごとに行っているもの。今回は284社から回答があったが、主力分野は自動車・輸送機器部品が33%、電気・電子・通信部品が19%と工業用が過半を占め、日用品・雑貨類、包装用容器・キャップなど続く。射出成形を主力とする企業が最も多く、会社規模は従業員20人以下の小規模企業から、300人以上の中堅・大手企業まで幅広い。
調査は(1)生産・売上高(2)製品単価(3)採算(4)所定外労働時間(5)製品在庫(6)材料・原料単価(7)総合判断を質問。「増加・好転・上昇」、「横ばい」、「減少・悪化・下落」で回答する。7-9月期の生産・売上高は前年同期比「増加」が29・6%、「減少」が33・8%で、BSI(「増加」と回答した企業の構成比から「減少」と回答した企業の構成比を引いた差)はマイナス4・2。前年同期はマイナス24・2だっただけに改善傾向にはあるものの、水面下から脱し切れず低迷している。
このほか、「製品単価」は下落、「採算」は悪化、「材料・原料単価」は上昇と回答する企業が圧倒的に多く、「総合判断」BSIはマイナス25・4。前年同期のマイナス34・6から縮小したが、業界を取り巻く環境は厳しさが続く。
企業からは「材料高、電気料金値上げなどにかかわらず、製品単価の値下げ要請だけが来ている現状では国内生産では無理がある」「原材料の値上げと顧客のデフレ環境からの脱却が難しい環境。数字的な効果は大企業が一巡した来年以降」と現状を指摘する。
このほか「部品の世界共通化によりコストダウン要請が強く、採算割れのまま量の確保に追われている」「成形品の検査が厳しい。公差も厳しくなり、ソリやヒケの対応がますます重要になる」「検査員が高齢になり世代交代が必要」などプラスチック業界特有の課題も山積しているようだ。
アンケート結果からは、国際競争力の低下した電機関連産業から自動車へのシフトなど、各社の経営努力が感じられる。それでも「六重苦」問題がプラスチック製造業に重くのしかかっている現状を直視すべきだ。